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新プロジェクト:ハーブお薬手帳

昨年12月に久しぶりに母校・東邦大学薬学部を訪ねました。

 

植物療法学(ハーブ療法&アロマセラピー)を教えている小池教授を訪ねたのですが、漢方も専門の教授は植物療法に熱い思いをお持ちで、そのお話しにとても刺激を受けました。その中の一つが、このお薬手帳でした。教授の考案で作られ、付属病院の入院患者さんを中心に配られているものです。

 

なぜハーブ(薬用植物)が表紙かというと、多くの医薬品の起源である薬用植物を忘れないようにというメッセージが込められているからです。薬剤師は本来薬草の知識を伝える役割を果たしていたので、薬を考える時にも化合物である医薬品だけでなく、漢方薬を始めとする植物療法も頭の片隅において欲しいとお考えだからです。

デザインが可愛らしいこともあり、FBでご紹介したところ様々な反響をいただきました。

「持ち歩きたくなる素敵なデザインのものがあるといいなと思っていたんです。」
「いつも飲んでいるハーブのことも書き込めるお薬手帳っていいですね。」などなど

普段あまり医薬品を服用しない方へのお薬手帳の利用促進にもなりそうです。

 

お薬手帳は薬局で医薬品の記録をしてもらうだけでなく、健康管理をするものでもあるのでOTC医薬品やサプリメント剤を書き込んだり、血圧や体調を書き込んだり、薬局業務で見ていてもひとそれぞれの使い方があります。植物療法を実践されている方はハーブティーのブレンドやハーブサプリメントなどを書いておくというのも良いと思います。去年の今頃こんなハーブを服用していたという振り返りや、体調に合ったものや合わなかったものを記録することもできます。

 

2018年からは、herbs’havenにおける英国ハーブ療法カウンセリングを受けていただいた方にはハーブお薬手帳をお配りして、健康管理に役立てていただきたいと思っています。

メディカルハーバリストによるハーブ療法のカウンセリングは、その昔はドクターにかかるようなものでした。一方で、家庭で取り組むセルフケアは民間療法的なハーブ療法で、今で言えばOTC医薬品をつかうようなものだと考えられています。

日常の健康管理はセルフケアで、それでも体調が整わない時にはメディカルハーバリストのハーブ療法カウンセリングを受けることになります。しばらくして体調が整ったら、またご家庭でのセルフケアに戻られると思うので、その時にどんなハーブをどんな剤形で使ったのか記録しておくと、ご自分の振り返りにもなるかと思います。もちろん、医療機関を受診した時には医薬品の記録をしていってください。再びメディカルハーバリストと話す時にも役立ちます。

ハーブお薬手帳が、ハーブとクライアントだけでなく、クライアントとハーバリストをつなぐツールになれば良いなと願い、新プロジェクトを始動しました。